高田馬場Ⅱビルが竣工しました
2024.05.31
高田馬場Ⅱビルが竣工しました。(早いもので竣工してから1年以上経ちましたが・・・)
こちらは地下1階から2階を飲食店舗、3階から6階をサービス店舗、7階から12階を事務所と想定したテナントビルになります。
建築概要は下記の通りです。
敷地面積:249.98㎡
建築面積:175.67㎡
延床面積:1,516.64㎡
構造・規模:鉄骨造 地下1階 地上12階
用途:事務所、店舗
写真をみると一目瞭然かと思いますが、特にご紹介すべき特徴としては、
商業的地域でありながら容積率の確保が難しかったため、
必要な床面積を確保するために中間層をセットバックした形状的なデザイン性です。
高田馬場駅と弊社との間にこのビルがあるので、私はこちらを横目に毎日通勤しています。
駅から歩いてくると中間層のセットバック部とカーテンウォールが印象的なこちらのビルが現れます。
こちがエントランスホールの写真になりますが、
エントランスホール横に屋外避難階段。あれ?とお気付きの方もいらっしゃるかもしれません。
ここで少し建築基準法の話をさせていただければと思います。
建築基準法令123条2項に屋外避難階段から2m以内に開口部を設けてはいけないと定められています。
が今回、エントランスホールの自動扉(開口部)が2m以内に納まってしまうのです。
そのため、屋外避難階段に「仕掛け」を施しています。その「仕掛け」とはALCパネルです。
開口部から2m以内の範囲の屋外避難階段の箇所にALCパネル(2時間耐火)を施工することで、
令123条2項に抵触することなくエントランスホールの自動扉(開口部)を設けることができました。
もちろん、民間の審査期間との協議も経ております。
ALCパネルを隠す目的と同時に、よりエントランス感を演出できるよう現場と試行錯誤させていただきました。
建築物を見る際、どうしてこのようにしたのか?という疑問を常に持つことにより、
また違った角度から新たな気付きがあれば、より建築物を見ることが面白くなるのではないかと思います。
ちなみに私は、古いものと新しいものが混在し独特の文化が感じられる雑多なこの街に、
その存在感を示しスタイリッシュなビルに見せてくれるこの写真が好きです。
hayashi