花粉の季節がやってまいりましたが皆様の調子は如何でしょうか。
私は花粉症の症状は全くなく、いつ発症するかドキドキして過ごしています。
さて、自分が色々な建物を設計する中で特に難しいと感じるのが照明計画と植栽計画です。
その中で去年に竣工しました施設の植栽計画を紹介したいと思います。
この物件は板橋区に計画した福祉施設でコンセプトは~「団欒」和を感じる暮らし~
内装も和をテーマにした材料を選びコンセプトに沿って作っていきました。
その中で植栽でも和を感じる物を作ろうと運営会社様、植栽屋さんと様々な検討をしながら
植栽計画を進めていきました。
キーワードは1.施設の顔となる前庭
2.入居者の散歩道にも使用できる散策路
3.音で和を感じる事が出来る場所
4.建物内から見て楽しめる庭
を決めてそれぞれの検討を進めて行きました
1.施設の顔となる前庭
シンボルツリーとなる五葉松や、年代物の燈籠、囁かな水音を奏でる水鉢、土壁等の選定及び配置計画を何パターンも検討して決めていき、施工時にも職人さんと打合せしながら配置を最終決定しました。
2.入居者の散歩道にも使用できる散策路
奥行を感じさせるように蛇行させた真砂土舗装のアプローチ路。四つ目垣の外側には四季を感じさせる木々を配置して夜には行灯型照明がほのかに路を照らします。
3.音で和を感じる事が出来る場所
水の音を小気味よく奏でるししおどし。通る人に楽しんでもらえるようにタマリュウの中に飛び石の路も作りました。
4.建物内から見て楽しめる庭
お施主様から頂いた年代物の景石を散りばめた石庭を計画。この庭は外部から見えずに建物内に入ってから初めて見る事の出来る庭です。石の配置も運営会社様、職人さんと打合せしながら決定しました。
建物内部から見ると
石の連なりが大きく見えて迫力があり、思わず見入ってしまう庭が完成しました。
建築物を設計する時に必ず植栽計画が出てきます。一人では完成させることは難しく
様々な方に協力していただきながら良い物が出来ると常日頃感じています。
みんなでイメージを共有しながら完成した時の喜びは何とも言えない感動があります。
N.T